【埼玉上尾ボーイズ】全国大会へ導く実戦を想定した走塁練習

取材翌日に『春季全国大会埼玉県支部予選大会』と3年生以下の『ティーボール東日本大会』を控えていた埼玉上尾ボーイズ。バッティングや、守備だけではなく、実戦的な走塁に力を入れた練習が目を引いた。次の塁を貪欲に狙う姿勢で全国制覇を目指す、埼玉上尾ボーイズの練習に迫る。

2017.11.27

「走、攻、守」で走塁が最も重要

根岸監督の指導のもと、全力プレーを貫く埼玉上尾ボーイズナイン。今年のチームは6年生エースの野村亮太くんを中心に、打線は非常に活発だ。しかし、大会では良い成績は残せるものの、あと一歩のところで負けてしまっていた。重要な大会が翌日に迫る取材当日は、実戦的なゲームノックが行われた。


この練習ではランナーがいる状況でも投手はストライクがとれるように、全力ではなく、8割の力でコントロールを意識したピッチングを行う。なおかつ、守る選手たちは、単純なノックとは違い、実際にバッターが打つ“生きた打球”を捕球することができる。そして、ランナーは、インパクトの瞬間を見極め、一歩目のスタートをいかに素早く切れるかの判断力を養うことが可能となる。実戦的な投球・守備だけではなく、走者の判断力も鍛える点が埼玉上尾ボーイズの練習の特徴ともいえる。

「僕は走、攻、守という言葉は、野球において重要な順番を表していると思っています。やはり点を取るにはどうしても走塁が大切となる。全力疾走を徹底し、なおかつ積極的な走塁で相手に嫌がられるチームになって欲しいですね」。

走塁練習を行う埼玉上尾ボーイズの子どもたち

内野ゴロでも1点が取れるよう、いわゆる『ギャンブルスタート』と呼ばれる練習も行う。サードランナーの一歩目の思い切りの良いスタートが大事となり、ボールがバットに当たった瞬間にスタートが切れるよう、練習の段階から徹底的に指導をする。



選手一人ひとりの特徴を理解することが大切

どんなに厳しい練習や、肉体的に苦しい練習をしたとしても、大事な試合で100%の力を発揮できなければ、その練習の意味は薄れてしまう。子どもは調子の波や、ムラがあって当然。だからこそ、普段の練習からコミュニケーションを取り、子ども一人ひとりの特徴を掴むことが指導者には求められる。

「技術的なことはコーチに任せている部分もあります。ですので、監督として僕の役目は子どもたちのメンタル的な部分。なるべく多くのこと話し、選手一人ひとりの性格に合わせ声のかけ方を変えています。手を抜くことが多い子には『今日はキミのことをずっと見ているぞ』とハッパをかけたり、逆に真面目過ぎる子には僕の方からちょっかいをかけてリラックスさせます(笑)」。

子どもの性格は十人十色。それぞれに合った指導の仕方があるはずだ。


困難を乗り越え、兄弟優勝を飾る


埼玉上尾ボーイズは今年の6月まで蓮田市にあった専用グラウンドが区画整理によって使用することができなくなってしまった。小学校の校庭は基本的に硬式球の使用禁止を掲げているので、使えるグラウンドは多くはない。現在も各地のグラウンドを転々としている状況。それでも、親御さんや、関係者の協力もあり変わることなく今も練習を継続できている。多くの人が支えることで、子どもたちは野球ができる喜びを感じながら練習に励んでいる。

そして迎えた『春季全国大会埼玉県支部予選大会』。埼玉上尾ボーイズは見事に優勝を果たし、全国大会への切符を掴み取った。3年生以下の『ティーボール東日本大会』も優勝し、春秋連覇を達成。全国の舞台でも子どもたちの全力プレー、そしてチームのスローガンである『笑顔で全国制覇』に期待したい。

練習終了後にグラウンドに礼をする埼玉上尾ボーイズのこどもたち
(取材・撮影:児島由亮)

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