軟式から硬式へ、ボールが変わるときに気をつけたいこと

軟式ボールは2016年12月に新規格が発表され、いよいよこの2017年12月より一般発売されることになりました。軟式ボールから硬式ボールに変わるときはその違いに戸惑う選手も少なくないですが、そうした違和感をなるべく少なくし、軟式出身の中学生が高校で硬式野球へのスムーズな移行を主な目的としたものとされています。

2017.12.05
軟式ボールは2016年12月に新規格が発表され、いよいよこの2017年12月より一般発売されることになりました。軟式ボールから硬式ボールに変わるときはその違いに戸惑う選手も少なくないですが、そうした違和感をなるべく少なくし、軟式出身の中学生が高校で硬式野球へのスムーズな移行を主な目的としたものとされています。

軟式ボールと硬式ボールの違いといえば重さやその大きさが挙げられます。全日本軟式野球連盟の新公認球は重量134.2〜137.8g、直径71.5〜72.5mm、従来使っている軟式ボール(133.2〜136.8g)よりも最大で4.6g重くなりました(大きさの規格は変わらず)。

一方、硬式ボールは141.7〜148.8g、直径72.9〜74.8mmであり、軟式ボールと比べると最大で14.6g重くなる計算になります。このわずかな重さの違いが投球動作を繰り返すことによって、肩や肘に負担をかけてしまうことがあるため、硬式ボールへと移行したときは今まで以上に投げすぎに気をつける必要があります。

野球は繰り返し動作を行うことでケガをしてしまう「野球肘」「野球肩」といったスポーツ障害の多い競技と言われていますが、10〜15g程度の小さな負荷であっても練習中や練習後に痛みや違和感を覚えたときは、ムリをせずにしばらく投球を控えるようにすることが大切です。

特にジュニア世代の選手たちは身体の成長期でもあり、骨の成長が早く、筋肉の成長は遅いという特徴があります。身体の柔軟性も低下し、筋肉が投球動作によって毎回引っ張られていると骨と筋肉の付着部(つながっている部分)を中心に痛みを生じやすくなります。

また腕や上半身に頼った投げ方をしていた場合は、同じことを硬式ボールで行うとケガにつながりやすくなるので、下半身の力を上半身に伝えるように体全体を使って投げることを意識して行うようにしましょう。

軟式ボールから硬式ボールに変わるときは、ボールが重くなることと成長期の身体によって痛みや違和感を覚えやすくなる時期でもあります。こうしたことを理解し、無理をしたり、連続して投げ続けることはなるべく避けながら、下半身と連動したフォームの獲得、体力面での強化とケアを十分に行うようにしましょう。

著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
東海大学スポーツ教育センター所属、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS, NSCA-CPT。学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。


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