今すぐできる!「ビジョントレーニング」で動体視力を鍛えよう!

人間が得る情報のおよそ80%が視覚に由来していると言われています。
一般的な視力は「止まっているものを見る能力=静止視力」を測るものですが、スポーツ全般においてはボールや相手チームの選手など「動いているものを見る能力=動体視力」もあわせて必要となってきます。

2017.12.18
「もっとボールをよく見て」と指導されることも多いと思いますが、「よく見る」こととは、動体視力で認知した情報を脳で処理し、素早く次の動作にうつることであると考えると、野球のパフォーマンス向上にもつながります。

静止視力は「もの」に対して焦点をあわせる眼球内部のシステムに由来し、視力が低下するとメガネやコンタクトレンズなどで矯正する必要が生じます。

一方、動体視力は眼球の動きに由来するため、左右の眼球それぞれ6本ずつある眼筋をトレーニングによって鍛えることが可能です。

眼筋は一般的な筋肉と同じくトレーニングすることによって鍛えられ、何もしなければ加齢とともに衰えていきます。

動体視力を鍛えるためによく用いられているのが、乗り物の中から外の景色を見ながらさまざまな情報を得る方法です。

電車の窓から外の看板や駅名などを瞬時に見て認識するトレーニングは、横方向の動きを目で識別する能力を養う代表的なビジョントレーニングです。

車での移動で対向車のナンバープレートを瞬時に読み取るトレーニングは、遠方から接近する指標にピントを合わせる能力を養います。

また自分の手指を使ってできる手軽なトレーニング方法もあります。

両方の親指を立て、顔を動かさずに爪の先を交互に目で追います。

親指を左右や上下、斜め方向などさまざまな位置に配置したり、指の間の距離を長くしたり短くしたりすることで、素早く眼球を動かし、視線を切り替える能力である眼球運動を鍛えることが出来ます。

バッティングの前に眼球を動かしてピント調節機能を高めると、ミート力の向上も期待できます

ボールをよく見る力を養うことは、動体視力のみならず、距離感を正しく認識したり、目と身体の連動性を高めたりといったことにもつながるので、練習の合間などにぜひ取り組んでみましょう。

著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
東海大学スポーツ教育センター所属、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS, NSCA-CPT。学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。


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