子どもの運動神経、伸ばすには遺伝よりも環境!

よく「運動神経がいい」「運動神経が悪い」という表現を使うことがありますが、運動神経はそもそも人間に備わっている神経であり、その神経からの命令によって起こる動作の結果を見て「良い」「悪い」という評価をされることがよくあります。

2018.03.02

いろんな動作を行い脳の神経回路を発展させよう!


確かに昔に比べて現代の子どもたちは社会基盤が発展し、身体を動かす機会が減っていることは明らかです。運動神経が発達しやすいとされる年齢層(ゴールデンエイジ)は有名な「スキャモンの発育曲線」に照らし合わせてみるとおよそ3歳〜14歳といわれており、その影響は遺伝よりもむしろ環境に大きく左右されると言われています。

運動神経の発達において大切なことは脳にさまざまな動きの神経回路をつくることですが、特に子ども時代に発育・発達段階にあった動作をする機会、環境を増やすことが大切で、それは子どもが自ら選択するというよりも、親から提供されることが多いと思います。

保護者の方が子どもたちに出来ることといえば、普段の生活でさまざまな動きを体験させることであり、スポーツを行うジュニアアスリートにおいては慢性的なスポーツ傷害を予防するという点でも一つの競技にしぼらず、多くのスポーツを経験させてあげることも大切ではないかと考えます。

以前に比べるとスポーツ傷害の低年齢化が問題になっており、体力レベルを超えた練習量や特定の部位のみを使い続けることはその原因であると考えられます。

野球をする中で楽しみながら知らず知らずのうちに運動神経が鍛えられていることが理想的です。

走ったり、投げたり、打ったりという野球特有の動作もルールを変えたり、左右逆にしてみたりといったことでも面白さが違ってきます。

またジュニア期にはスポーツの適性がわからない場合も多いので、たとえば野球が上手に出来ないことに劣等感を抱かせることなく、違ったスポーツなども楽しみながら、得意なものを探すということもぜひ行ってみてください。

子どもたちと一緒に親も参加して運動を行うこともオススメです。

親が楽しそうに身体を動かす姿を見ると、子どもたちもさまざまな動作にチャレンジし、楽しみながら運動神経を養うことができるのではないでしょうか。

『参考図書』
「運動神経がよくなる本」中村和彦著(マキノ出版)
「ママだからできる運動神経がどんどんよくなる子育ての本」遠山健太著(学研マーケティング)

著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。


関連記事

最新の記事