古木克明「野球は楽しいということを、子どもにも大人にも伝えたい」

2018.03.29
――アサカツを始めたきっかけを教えてください。
野球を楽しくやってほしいというのと、野球の「楽しい」というところだけをまずは子どもと親御さんに伝えていきたいと思って始めました。「楽しい」と思えるから、結果として野球が上手くなったりとか、将来大きくなった時に「野球、見に行こうかな」っていう形につながると思うんです。

――参加したい場合はどのように申し込めばいいのですか?
いまはFBからですね。一応(参加する旨の)コメントをしてくださいということになってますけど、自分一人でやってますから、まだ(申し込みフォームなどの用意が)できてなくて。親子に限らず大人同士で参加してもらっても全然いいですし、「○人参加しますー」という形で申し込みしてもらっても大丈夫です。

――アサカツの参加費(子ども無料/大人2000円)がとても安いですが、この参加費はどうやって決められたのですか?
僕自身が野球を教えたりする活動に対して、子どもからお金を取りたくないというのがあって、その分大人から場所代だけ出してもらうということでやっています。例えば大人1人で来て子どもを10人連れて来たとしても参加費は大人1人分の2000円(「Baseball surfer」のTシャツ着用者は1000円)でいいんですよ。

――事業としてこのイベントをやっているというよりは、ボランティアというか野球を一緒に楽しむことをメインにしているということでしょうか?
そうですね。僕は僕なりに野球で色んな経験をしてきて、色んな嫌なこととかもあったんですが、それでも「野球って本当は楽しいんだよ」っていうのを伝える活動をしたいというのと、今は気軽に野球をできる場所がないじゃないですか?だから、そういう場所を作りたいというのもあって、アサカツという形でやらせてもらってます。

――今日の最年少参加者は4歳の男の子でしたが、大人も子どももみんな楽しそうな姿が印象に残りました。
今日やった個人ノックでさえも、本当はとてもきついメニューなんですけど、それすらも楽しんでやってほしいなっていう。一緒にやってる野々垣武志さん(元西武、広島、ダイエー)とも話したんですけど、「プロの時も個人ノックはきつかったけど、でもやり終えた後って清々しかったよね」というのがあったので、そういうキツイけど楽しいみたいなものも体験してもらいたくて、敢えてアサカツの中にも個人ノックを取り入れるようにしています。

――小学生年代の野球でも、最近は「楽しむ」ことも大切だと考える指導者が増えたように思います。
好きなスポーツは好きにやってほしいですよね。僕もスクール事業をやっていますけど、そこに通ってくる子どもたちは真剣に(上のステージを目指して)野球に取り組んでますから僕も真剣に教えていますけど、そんな中でも「楽しさ」というのは絶対に忘れないように教えています。

――子どもに対して、厳しくやるのと楽しくやるのはどっちの方が子どものためになるのか、というのはなかなか難しいところですよね。
どっちの方が子どもが育つかと言えば、子どもの性格にもよりますから、どっちの方がいいとは言えないと思うんですよ。ただ、これはとある大学の先生の話で全く同感だなと思ったんですけど、高校野球も(甲子園、プロや大学などの)上を目指して野球を本格的にやるばかりじゃなくて(もっと楽しむことを優先するチームが増えても)いいんじゃないかなと思うんですよ。大学だったら次のステージは社会人、社会に出て行くことですから、礼節を重んじて厳しくやる必要はあると思うんですけど、高校野球くらいまでは(もっと楽しんで)いいんじゃないかなって思うんですよね。高校まではそんなにガツガツやらずに、自分らしくプレーするのが一番だと思います。

――その辺の考えに至ったのは、これまで野球をやってきて「こういうの嫌だな」という思いをすることがあったからですか?
そうですね。小学校の時なんですけど、ソフトボールと野球(リトルリーグ)両方やってたんですね。でもある時どちらか1つを選べと大人に言われて。それで野球を選んだんですけど、それでもソフトボールも楽しいから練習に参加してたんです。そしたらもう除け者にされてましたね。守ってるのに自分にはノックを打ってくれなくて。昨日まで一緒に楽しくやっていた先生にも無視されて。ソフトボールも野球も両方楽しかったから両方やりたかったのに、「あなたはもうこのチームの人間じゃないですよ」みたいな感じで。そういう嫌な思いもしたので、本当は中学で野球をやめたかったんです。

――野球をやってる場でも嫌な思いをされたこととかはあるんですか?
ありますね。(監督、コーチが)ミスしたら怒るとか、そういう指導は大嫌いだったですね。プロでも上からガツガツ言うコーチもいるんですけど、「こっちももう社会人なんだから(そんなにガツガツ上から言わなくても)いいじゃん」って思ってましたね(笑)。
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