【京葉ボーイズ】時代に合った指導法で全国優勝、「子どもが上手くプレーができないのは指導者のせい」

昨春、創部初の全国大会優勝を成し遂げた京葉ボーイズ。東日本勢のチームとしては30年ぶりとなる快挙であった。今年も2年連続で春季全国大会の決勝に駒を進め、準優勝という成績を収めた。指揮を執るのは社会人野球時代に日本代表に選出された経験のある関口勝己監督。アマチュア野球界での経験豊富な関口監督にチームの指導方針などを伺った。

2018.05.08
――京葉ボーイズの指導の特徴を教えてください。
私と勝本俊朗代表の二人でチームを立ち上げたのが約9年前。私も社会人野球を引退したばかりで、監督ではなくアドバイザーという立場でした。当時から変わらない指導方針として「手本をしっかり見せる」ということを徹底しています。中学生に対し、上から目線で「ああしろ、こうしろ」と言ってもあまり効果はないんです。だったら、まずは僕が捕る・投げる・打つ・走る、全てのお手本を見せてあげる。そうすると子どもたちは「おぉー、すげー!」となります。そう言わせた時点で私の勝ちですからね(笑)。説得力を上げることができれば、子どもたちは素直に指導を受けてくれるようになります。

――練習を見ていると、関口監督の身振り手振りの指導が目立ち、子どもたちとの距離も近いですね。選手に怒ったりすることはあるんですか?
怠慢プレーには怒ったりしますが、一生懸命プレーしている子どもに怒鳴ったりするのはおかしいでしょ? 子どもが上手くプレーができないのは指導者のせいです。子どもを責めてしまったら、いずれ野球を嫌いになってしまいます。それでは野球界の発展にはなりません。そういう指導者を見かけると、私は「そんなにきつく言うなら自分でやってみてよ!」って思いますよね。

――肘や肩をはじめとした、子どもたちの怪我についてはどのように考えていますか?
ケガについては未然に防ぐことが肝心です。特に少年野球の環境は問題だと思います。指導者が試合に勝ちたいがために、1日100球を平気で投げさせている指導者もいます。うちに入団する子どもたちを含め、ほとんどのチームの投手が肩や肘を痛めています。一度小さいときにケガをしてしまうと、成長した後に発症してしまう確率が高いというデータも出ています。

京葉ボーイズを率いる元社会人野球日本代表の関口勝己監督


――少年野球時代にケガを抱えた子どもの指導はよりデリケートにならざるを得ませんね。何か対策法はあるのでしょうか?
球数さえ制限すれば私は変化球を少年野球にも取り入れた方がいいと思っています。真っ直ぐだけの投球だから打たれてしまうし、そうなると自然と球数も増えていきますよね。よく「変化球を投げるとケガをする」と言われますが、理にかなった正しいフォームで投げることができればケガはしません。また、中学生になって「変化球は経験がないので打てません」という子どももいます。もし、少年野球に変化球を導入したら子どもたちの技術も一段と上がるはずです。

――やはり指導者の勉強も含め、改革が必要なのかもしれませんね。
だからこそ、京葉ボーイズの成功が野球界を変える一つの手段だと考えているわけです。うちのチームはセレクションもしないですし、千葉に住むごくごく平凡の子どもたちが入団してきます。練習だって、平日は自主練習として室内練習場を使えますが、けっして強制ではありません。専用グラウンドすらありませんですが、全国大会で優勝したわけです。昔ながらの指導方法ではなく、時代に合った指導方法でこれからも結果を残してみせますよ。

インタビュー後編に続きます。
(取材・撮影:児島由亮)

 

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