【湘南ボーイズ】学習塾を併設する強豪クラブの選手マネジメント術(前編)

ジャイアンツカップ(全日本中学野球選手権大会)を2度制し、高橋周平、小笠原慎之介(共に中日)を始めとした多くのクラブOBの活躍も目立つ湘南ボーイズ。そんな強豪クラブは野球だけでなく、学習塾も併設するなど、子どもたちの学力アップにも力を入れている。そんなクラブを率いる田代栄次監督にお話を伺った。

2018.06.06

勉強も含めての湘南クラブ


――湘南ボーイズのひとつの特徴に、グラウンドの横に学習塾が併設されていることがあります。なかなか珍しいと思うのですが、どのようなシステムになっているのでしょうか。
田代 まず、「湘南クラブ」という組織が、学習塾と野球によって成り立っています。勉強も含めての湘南クラブで、文武両道を目指していく。だから、「野球だけやりたい」ということは認めていません。1990年に創設した当初から、このようなやり方をしています。


――保護者の立場からすると、金銭面が気になると思いますが、野球と塾で月謝を分けているのでしょうか。
田代 クラブへの入会金が1万円で、月会費としては学習塾が1万8千円、野球が1万2千円。月に払うお金は3万円ということになります。


――今日は3年生が勉強していますね。
田代 うちは1学年60名近くいるので、3学年全体で動くことはまずありません。学年で動くことが多く、今日は1年生と2年生は別のグラウンドで、それぞれ練習。指導者も学年ごとにスタッフがいて、私は3年生の担当になっています。


――野球と勉強のスケジュールはどう組んでいるのでしょうか。
田代 勉強日は、各学年で週2日。1年生=水・土、2年生=火・金、3年=月・木で、平日は18時から20時40分まで、3教科(1コマ=50分)の授業を受けています。能力別に3つのクラスに分けていて、一番上は湘南高校や慶応義塾、桐光学園などを目指す「湘南クラス」という位置付けです。授業が始まる18時までは時間があるので、学校が終わってからグラウンドに来て、打ち込みをしている選手が多くいます。



――休みは……?
田代 これも学年でわかれていて、それぞれ週1日もうけています。土日も入れると、週4日が野球、週2日が勉強ということです。だから、ほぼ毎日、グラウンドに来て、野球か勉強をしていることになります。


――そう考えると、中学生にとっては結構、忙しい日々を送っているわけですね。
田代 そう思いますね。自宅が遠い選手は、1時間以上かけて通っているので、移動だけで往復2時間。時間管理をしっかりとしないと、着いていけなくなりますね。でも、それがいいところだと思っています。


――どうしてですか?
田代 土日中心の硬式チームの場合は、高校野球に進んだときに、「学校が終わったあとに部活がある」というリズムに慣れるまでに時間がかかります。練習がきついということよりも、時間に追われることがしんどくなってしまう。でも、うちの場合はほぼ1年中、落ち着ける日がなく、あわただしく動いているので、高校に行ってからそういった点で悩むことはありません。
選手の力量や特徴を見て2チームに編成

1 2

最新の記事