【湘南ボーイズ】2年生のノックで感じた「3つ」の湘南ボーイズらしさ

ジャイアンツカップ(全日本中学野球選手権大会)を2度制し、高橋周平、小笠原慎之介(共に中日)を始めとした多くのクラブOBの活躍も目立つ湘南ボーイズ。野球だけでなく学習塾も併設し、子どもたちの学力アップにも力を入れていることでも知られる強豪クラブだ。そんなクラブは100人を越える大所帯ゆえ、3学年別々で活動しているという。この日は1、2年生がそれぞれ別の場所で練習、3年生がクラブハウスで勉強に取り組んでいた。

2018.06.11

3つの湘南ボーイズらしさ

 小田急線・湘南台駅に着くと、湘南ボーイズの田代栄次監督が車で迎えに来てくれた。
「2年生が練習している場所に行きますか?」

 1学年60名近い部員数を誇る湘南ボーイズは、学年別で活動していて、3学年一緒に動くことはほぼない。取材当日(5月の木曜日)は2年生、1年生が別々の場所で練習をして、3年生はクラブハウス(藤沢市善行)で勉強をする日になっていた。大所帯のクラブチームならではの運営方法といえるだろう。

 湘南台駅・六会日大から自転車で10分ほどのところにある、桐原公園野球場が2年生の練習場だ。学校が終わってから、グラウンドに着いたものから練習が始まり(16時半頃)、1時間もすれば全員が揃う。

 グラウンドでは、トスバッティングが行われていた。選手が手にしていたのは、竹バット(トレーニングバット)だった。
「入団するときに、ひとり1本、トレーニングバットを買って、トス、ティーバッティング、素振りではこれを使います。1年生にはまだ重いですけど、振っていくうちに慣れていく感じはありますね」



 この時期の2年生に求めているのは、「甘い変化球に手を出すこと」。1年のときは、「バットが届くところは全部振っていく」からスタートし、基本的にはストレートを強く打ち返すことを主眼に置く。これが2年生になると、ストレート狙いのなかでも甘い変化球を振る対応力が求められてくる。
「アウトになってもいいので、変化球に手を出していく。中学生のときからこのクセをつけておかないと、高校になっても変化球を振れなくなってしまいます」

 トスのあとは、シートノックに入った。ノックを打つのは、湘南ボーイズのOBであり、田代栄次監督と同じ、東海大相模出身の佐藤全志コーチだ。2年生の指導を任されている。

 ノックで感じた、湘南ボーイズらしさが3点ある。

1.「声」に対する意識の高さ
2.ポジションにつくまでの全力疾走のスピード
3.送球の強さ

 まずは、声。この日はカットプレーや挟殺プレーを中心に行われていたが、カットに入る野手の声が小さいと、佐藤コーチから「呼ぶ声が小さい!」と厳しい指摘が入っていた。タッチプレーのときは、野手が「アウト!」と大きな声でアピール。こうした声が、活気ある雰囲気を生み出していた。
「野球をやるうえでの基本的なことですよね。指示の声を大きく出す。2年生は実戦を積み重ねるなかで、野球を覚えていく時期になります」

 ポジションにいくまでの全力疾走も、田代監督からしてみれば「基本的なこと」。グラウンドを歩くような選手は、誰もいなかった。全力で走っておけば、短距離ダッシュをやっているのと同じことにもなる。限られた時間を、わざわざトレーニングにあてなくても済むわけだ。

 そして、3つ目が送球の強さ。フワッと緩い球を投げる選手は誰もいない。悪送球を恐れずに、しっかりと腕を振っていた。
「練習のときから腕を振って、ちゃんと投げておかないと、公式戦ではびびってミスをします。大事にいこうと思いすぎて、腕が振れなくなってしまう。ここは結構大事にしています」
学年別に鍛えあげる湘南ボーイズ

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