【少年野球2.0】軟式少年野球「小部東アローズ」はなぜ元気なのか?チーム運営の秘訣を聞いてみた(前編)

小学校の軟式野球人口は、公益財団法人日本スポーツ協会、スポーツ少年団の発表によれば、2010年の16万8512人から2017年の11万5288人と、31.6%も減少している。各地の軟式野球チームからは、チームを維持できないという声が上がっている。

そんな中で、兵庫県スポーツ少年団、神戸市軟式少年野球連盟に所属する神戸市北区の小部東アローズは、小学1年生から6年生まで、約40人の子供が通っている。入団者も多く、活気あるチーム作りができている。

先日、酷暑対策でも紹介したチームだが、元気な軟式野球チーム運営のポイントをマネージャーの谷中康夫さんに聞いた。

2018.08.10

冬場はクロスカントリーみたいなことも



「4年生以下が25人います。これがBチーム。一番小さい子は1年生。親御さんにすれば、お兄ちゃんがチームに入っているので、ついでに面倒見てもらおうという感じです。
5年生、6年生のAチームが15人。本格的な野球の練習と試合をしていますが、勝ちにはそんなにこだわっていません。
今のメンバーは近隣の神戸市北区の子が中心です。小学生は、まだ体力が十分についていません。基礎体力をつけないといけません。そこで野球の練習に加えて、クロスカントリーみたいに裏の山を走らせています。冬場なんかは、結構いい運動になります。軟式野球のチームですが、運営方針はリトルリーグとかボーイズのようなクラブチームに近い形ですね」

運営体制を安定させるためにOB会が組織を運営

多くの小学校の軟式野球チームが解体、消滅の危機に瀕している中、なぜ小部東アローズは元気に活動を続けられるのだろうか。

「うちは誕生して35年になります。神戸市はちょっと特殊で、兵庫県とは別に神戸市少年団と言う組織がありました。当初はそこに所属していたのですが、日程の縛りが厳しくて、自由に練習や試合が組めなかったので、そこを抜けて自分たちで自由にスケジュールを組めるようにしました。
チームの事情に合わせて、自由に日程が組めるようにしたのが大きかったと思います。
 
それから、軟式の少年野球チームは、子供の親御さんが指導者やお手伝いをすることが多いのですが、そういう人は子供がチームにいる間は熱心に参加しますが、子供が卒業すると抜けてしまうことが多いんです。

子供の入れ替わりとともに、毎年チームの運営体制が変わってしまう。これが問題でしたね。
私も子供をチームに入れて、お父さんコーチとして小部東アローズに入りましたが、運営の問題点を感じて、今の部長や監督と話し合って、組織を改革することにしたんです。今から10年ほど前のことです。
うちは、一番上にOB会があり、その次の現役の指導者がいて、その下に父母会があります。

OB会は昔チームに所属した人や、保護者として参加した人です。もう子供はチームにはいませんが、チームの運営に協力しようと言ってくれた人々です。会議を開いて意思統一をしました。
チームの方針を決める決定機関はOB会です。ここに父母会や現役の指導者は関与しません。
OB会は、顔ぶれも運営方針もずっと変化しませんから、チームの運営は安定するわけです。

OB会のメンバーは練習や試合に参加する義務はありませんが、1か月に1度は顔を出して、チームの様子を見守ってくださいとお願いしています。特に土曜日は親が少ないので、なるべく出てきてくださいと言っています。こういう組織の場合『私は毎回出席しているのに、あの人はいつも来ていない』みたいなことも、もめ事の原因になります。そういうことを避けたわけですね」
父母会との「くさび」になって組織を調整

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