「第7回教員のための『ベースボール型』授業研究会」開催

「こうして実際にやって見せてくれたことで、ああ、こんなふうにやるんだと理解できました。百聞は一見に如かずですよね」関東地区のある女性教員は、こう話した。

2018.09.12

全国から213人の教員が参加

8月20日、埼玉西武ライオンズの本拠地、メットライフドームで「第7回教員のための『ベースボール型』授業研究会」が開かれた。
これは、2011 年より小学校教育に「ベースボール型」の体育授業が必修となったことを受けて、一般社団法人日本野球機構(NPB)が、指導法に不安のある教員に「捕る・投げる・打つ」などの基本動作や、簡易化したゲームの進め方等を知ってもらうことを目的として開催しているもの。
2012年からスタートし、今年で7回目となる。一般社団法人日本プロ野球選手会も共催している。
 
今回は全国から213人の教員が参加。
阿部俊人(元楽天)、石井丈裕(元西武)、内藤尚行、徳山武陽(元ヤクルト)、倉俣徹(現ジャイアンツアカデミー校長)、阿南徹(元巨人)、武藤一邦、小林宏之、長崎伸一、塀内久雄、伊藤義弘(元ロッテ)、畠山準(元横浜)、大久保勝信(元オリックス)、 本間満(元ソフトバンク)の講師陣が教員を指導した。

「模擬授業」で感覚をつかむ

午前中は講師陣が実際に小学生を相手に模擬授業を披露した。
 
ゴロを捕るときの「ワニさんの口」や、ボールを投げるときの「トントンくるっ」の動作など、野球の基本動作を講師が子供たちに実際に説明して見せた。
これらの動作はすべて(NPB発行の)テキストに図解入りで掲載されている。またDVDでも紹介されている。しかし、実際に目の前で元プロ選手の講師たちが演じて見せることで、納得した教員も多かったようだ。

「先生方から、頭では理解しても実際の授業の進め方が今一つ分からないという声がありました。反応をみていると、それなりに理解が進んだんじゃないでしょうか」
千葉ロッテマリーンズのマリーンズアカデミー・武藤一邦ヘッドコーチは語る。

 

5つの実技と「座学」

午後からは6つの班に分かれて、午前中に子供たちが体験した授業内容を実際に教員たちが順番に体験した。
今回はボール投げ、ゴロキャッチ、ティー打撃、2種類の簡易ゲームに加えて、「座学」も実施された。スタンドで、千葉ロッテの武藤一邦コーチと、讀賣ジャイアンツ・ジャイアンツアカデミーの倉俣徹校長が、交互に講師を担当。教員の質問に答えた。
この「座学」は初めての試みだ。「ベースボール型」の体育授業が必修になって7年が経過し、実際に授業をやった経験のある教員が増えていることを受けて、質疑応答の機会を設けたものだ。

「ボールをうまく投げられない子供への指導の仕方」
「野球のルールの説明の仕方」

などの質問が飛んだ。なかには
「野球は他のスポーツよりも運動量が少ないと思うが」という質問も。

ジャイアンツアカデミーの倉俣徹校長は、
「野球は運動量は比較的少ないかもしれないが、打球に対するとっさの判断や、走塁での瞬時の決断など、頭を使うことが多いスポーツ。今は囲碁や将棋などもスポーツに含めることが多いが、こういうゲームでは運動量は問題にならないはず。野球は運動の質では他のスポーツに負けていない」と説明した。
 
会場には女子ソフトボールの宇津木妙子元全日本代表監督も視察に訪れ、教員とともに準備体操やボール投げなどを体験した。
「野球は人気のあるスポーツですから、こういうイベントの影響力も大きいと思います。ソフトボールも一緒に連携して普及活動をやっていきたい」と語った。

授業の難しさを訴える声も

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