【少年野球トレーニング】肩のインナーマッスルを鍛える(前編)

肩のケガ予防としてよく知られているのはチューブやダンベルなどを用いた腱板(けんばん:いわゆる肩のインナーマッスルと呼ばれる深層筋群)のトレーニングではないでしょうか。投手や捕手は投球動作を繰り返すことが多く、肩関節の安定性を維持するために行っておきたい習慣の一つです。ジュニア選手にとっても日頃からインナーマッスルを鍛えることは大切ですが、正しい負荷・正しい動作で行えるようにチェックしてみましょう。

2018.10.24
さて実際のトレーニング方法ですが、インナーマッスルの部位を肩の後面、前面、側面と3方向からとらえて行います。

【肩の後面(棘下筋/きょくかきん、小円筋/しょうえんきん)】

「小さく前へならえ」の状態で、反対側の手はわきの下に入れます。わきの下に手を入れる理由としては、肩甲骨は真横に位置しているのではなく少し前方に角度をもっているため、わきの下に手を入れることで、より効果的にトレーニングをすることができるためです。

そして体に近い内側から外側に向かってチューブをゆっくりひきます(ダンベルやペットボトルでもOK)。
肩の後方を意識して行いましょう。回数は20回程度、セット数は2〜3セットを目安とします(下図参照)。

わきの下に手を入れ、肩甲骨が動かない範囲でチューブを体の内側から外側へとひく

このときに一番気をつけてほしいことが、肩甲骨の動きです。
肩甲骨が動いてしまうとインナーマッスルを正しくトレーニングすることができません(肩甲骨の代償運動が起こる)。

まずは何も持たない状態で利き手と反対の手で肩甲骨の下を直接触ってみましょう。
そこからトレーニングの動作を確認してみると肩甲骨が内側に寄るポイントが必ず見つかりますので、肩甲骨が動かない範囲でチューブをひくことが重要です。

【肩の前面(肩甲下筋)】

同じく小さく前へならえの状態で、反対側の手はわきの下に入れます(理由は後面のときと同じ)。
体に遠い外側から内側に向かってチューブ(もしくはダンベル・ペットボトル等)をゆっくり引き寄せます。
このとき肩の前方を意識して行いましょう。
回数は後面同様に20回程度、セット数は2〜3セットを目安とします(下図参照)。

わきの下に手を入れ、肩甲骨が動かない範囲でチューブを体の外側から内側へとひく

こちらも肩甲骨が動かない範囲で行うようにしましょう。
後面のときと同じく何も持たない状態でトレーニング動作を行うと、今度は肩甲骨が外側に移動するポイントが見つかりますので、そのポイントまでの範囲内でトレーニングを行います。

後半では肩の側面トレーニングを紹介します。

著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。


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