「チームを選ぶ時」に必要な要素は?

Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」でおなじみの廣川寿さんが少年野球指導の現場で思ったこと、考えさせられたことなどを紹介するコラム。今回は「チームを選ぶ時に必要な要素」について。

2018.11.14
最近、「チーム選び」に関する相談をよく頂きます。
「チーム自体の強さ」「優れた選手が居る」「ハード面の環境が整っている」「立派な指導者がいる」「保護者の関係性」など、「どういうところを重視した方が良いですか?」という質問を頂きます。

私はチームを選択する要素は「環境」などの外的な要因ではなく、選手本人の内面的な要素にあるべきだと思います。もう少し具体的に言うと「ここで勝ちたい」「ここで成長したい」「あの選手に勝ちたい」といった要素です。

私の話になりますが、私自身は進路で最も悩んだのは高校進学の時でした。
様々な学校からお声をかけて頂いていましたが、最終的には50年以上甲子園に出場していない地元の進学校を選びました。その理由は「野球の強い学校で甲子園に行くのではなく、学業との両立を目指しながら強豪校を倒してこの学校を半世紀ぶりの甲子園に導く」ということに最も自分が興味を持てたからです。

「自分で決めたこと」は言い訳ができないので、高校に入学してからもその目標を忘れたことはありませんでした。最初は思い通りの結果が出なくても「難しいことに挑戦しているという自負」は生活に充実感もありました。仲間にも恵まれて最終的には母校にとって56年ぶりの甲子園出場を果たした訳ですが、今でもその経験は仕事などに取り組む上でのエネルギーの源泉になっています。

「他人に勧められた」「設備が充実している」「実績がある」といった外的な要素に依存して環境を選択した場合、良い結果が出ない時にも「練習時間が足りない」「誰々に騙された」「あいつのせいで負けた」など、原因を外的な要素に求める傾向が強くなります。主体性も形成されないので考え方やプレーも消極的になります。仕事でも同じです。「会社の知名度」「待遇」などを理由に入社する人は、会社に依存する傾向があり、なかなか責任ある仕事を担う人には育ちません。

「強豪チームでレベルの高い仲間に揉まれることでより高いレベルの選手を目指す」という考え方もあれば、「弱小チームを自分が牽引して強いチームに変えていく」「環境のハンデを克服して設備の整ったチームに勝つ」など、どんな目標でも良いと思います。チーム選びに「あらかじめ用意された正解」なんてありません。「正解は自分の努力で造る」という考え方が必要では?と思います。

うちのチームの選手はダイヤモンドも作れないような河川敷でも一生懸命練習している選手もいます。そういう選手は着実に上達しています。

日本ではドラフトで指名されないとプロ野球選手にはなれません。意中の球団に指名されることもあれば、そうでない場合もあるでしょう。早々に「12球団OK」と宣言する選手も居れば、「指名してくれなかった球団を見返してやる!」と思いを新たにしている選手も居ると思います。

「やるぞ!」というモチベーションの源泉を内面に持った選手が新たな環境でも結果を出す確率が高いと思います。

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著者プロフィール

著者:廣川寿(ひろかわひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


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