大人は知っておこう!子どもケガのセルフチェック

野球のプレー中に起こるケガには投げすぎや使いすぎなどによる慢性的なスポーツ障害と、接触プレーやデッドボールなど予測することがむずかしいアクシデントによるスポーツ外傷があります。特にアクシデントによってケガをしてしまったときは、まず受傷したときの状況を確認するようにしましょう。選手本人もしくはケガのシーンを目撃していた指導者・保護者の方は次の4項目についてチェックしましょう。

2018.11.21

《ケガのセルフチェック》

【1】ケガをしたときの状態はどうでしたか(どういう格好で、どういう状況で、落ちた、転倒した、ひねった、打撲したなど)
【2】自分で動けるか、誰かにサポートしてもらって動かすことができるか、変形しているか、歩けるか、しびれがあるかなど
【3】痛みは我慢できる程度か、できないほど強いかなど
【4】腫れがあるか、皮下出血があるか

この4項目を確認し、応急処置として患部を安静・固定して氷などで冷やしながら、医療機関を受診するか、そのまましばらく安静にして様子を見るかについて判断します。ケガをした直後からすぐに腫れてしまったり、変形などが見られる場合は骨折や靱帯損傷などが考えられますので、すみやかに医療機関を受診するようにしましょう。病院が開いている時間帯であっても、電話で一報を入れてから受診するようにすると情報がスムーズに伝達できます。時間外の場合は近隣の休日夜間診療センターや総合病院などに受診を問い合わせてみましょう。頭頸部の外傷については時間の経過とともに悪化する場合がありますので、より慎重に判断することが求められます。判断に迷ったらまずは医療機関を受診しましょう。

《トレーナーの評価方法》

専門知識のあるトレーナーが評価する項目です。4項目の英語の頭文字をとって〝HOPS〟と呼ばれています。

【H】History(ケガの履歴)…どの部分を痛め、いつから痛いのかを本人に確認します。
【O】Observation(患部の観察)…腫れや内出血、変形などが見られないかを観察し、健常部位(左右)と比較します。
【P】Palpation(ケガの部位に触れる)…患部を触って圧痛があるか、熱を持っていないか、しびれが見られるか、筋肉が硬くなっていないかなどを健常部位(左右)と比較します。
【S】Special Test(専門的な機能テスト)…関節可動域(関節の動く範囲)や徒手抵抗による筋力チェック、疑われるケガに対する機能テストなどを行います。


患部に触れるとケガを悪化させるおそれがあるため、指導者や保護者の方が確認する場合はHOPSの「H」「O」の2項目のみ確認し、医療機関を受診するかどうかを判断するようにしましょう。

ケガをした時はあわてずにセルフチェックを行い、適切な応急処置を行いましょう


こちらでも詳しく紹介されています!




■タイトル:「基礎から学ぶスポーツセルフコンディショニング」
■発行元:日本文芸社
■著者:西村典子
■価格:1728円
■頁数:256頁


著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。


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