【龍谷大平安】原田英彦監督「小さい頃はまず、楽しんで野球をやって欲しい」

この夏「甲子園100勝」という偉業を達成した強豪・龍谷大平安高校(京都)。チームを率いるのは自身も同校OBの原田英彦監督。そんな原田監督に今回は昨今の少年野球人口の減少やこの夏高校野球ファンを驚かせたイメージチェンジの秘密などを語っていただいた。

2018.11.27

子供が楽しくボールで遊べる機会がもっと増えたら

野球界で近年、懸念されているのが少年野球人口減少の問題だ。少子化など様々な理由が囁かれている中、原田監督もこう懸念の色を示す。
「一番の問題は“世の中”。僕たちが子供の頃は柔らかいゴムボールで遊んでいたんですけれど、今は危険だからというのが理由でそれができない。気軽にゴムボールにすら触れられない世の中になっているから、野球がとっつきにくくなっているんです。じゃあ大きなボールは大丈夫だからサッカーなら遊べるという世の中になっているから、世間ではサッカーにどんどん移行していますよね。そうなると自然と野球は敬遠されてしまう。子供が減っているというより、周りがそういう環境にさせてしまっているからでしょう」。

そのうえ、野球は道具にお金がかかるとも言われる。サッカーはボールだけだが野球はボール以外にバット、グローブ。キャッチャーだと防具も必要だ。ただ、それでも昔は野球をやる子が多かった。今はそれだけ多種多様なスポーツに気軽に触れられるようになり、昔のように“まずは野球”という風潮は薄れてしまいがちになっている。

では、まずどんな風にボールに触れていけば、子供は野球への“入り口”に立ってくれるのだろうか。
「小さい頃はまず、楽しんで野球をやって欲しいですね。小さい頃はバットに当たらないと嬉しくないので、“今のボール何で見逃したんや!”とか怒る必要もない。
まずはバットに当てる喜びや、遠くへ投げられる楽しさを味わわせてあげたらいいんです。たとえ柔らかいゴムボールでもいいので楽しくボールに触れて感覚を磨いて欲しいですが、ボールに慣れ親しむ場所が減っているので、どうしてもいきなりチームに入って、いきなり厳しい教えの下で野球を始めていかないといけない。これが現実なんです」。

今春のセンバツ大会前に甲子園で全国の小学校低学年の男女児童が対象の“キッズフェスタ”が開催された。全国の高校野球指導者と共に子供たちにティーボールなどで楽しくボールに触れ、時にはアドバイスを交えながら野球を体感してもらう。
「あれはすごくいい試みでした。ああいう風に子供が楽しくボールで遊べる機会がもっと増えたら」と指揮官は懇願する。
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