野球少年の健康を守る「第3回神戸野球肘検診」、724人が受診

2019.02.06

検診を受けさせない指導者



こうした野球肘検診は全国で行われているが、最近問題になっているのは「野球肘検診を受けさせない指導者」だ。
検診を受けてOCDなどの障害が見つかれば、その選手は当面、野球ができなくなる。障害が見つかる可能性が高いのは、投球数が多いエースなど主力選手だ。主力が抜けると勝てなくなる。
それを恐れて、検診を受けさせないのだ。また、チームとしては受診しても主力選手だけを外す指導者もいるという。
「大人の都合で子供たちの将来をリスクにさらすことになります。野球肘検診の必要性を知ってもらうためには、知識を正しく身に着けてもらう必要がありますね」
検診に参加した医療法人社団あんしん会の山上直樹医師は語る。



この検診では、毎回、選手たちの検診と並行して、大人向けにOCDなど野球少年の健康管理への知識を深める講習会も開いてきた。
「これまでは指導者と保護者を対象に講習会を行ってきましたが、今回は保護者に絞り込んでいます。指導者は講習を受けてもなかなか子どもたちを病院に連れて行きません。でも目先の勝利を追う指導者とは異なり、親は子供の将来に責任がありますから。
今回は親、特にお母さんに理解していただいて子供に検診に行こう、と言ってもらえるようにしようと思います」
講習会は、別室で数回行われた。OCDの基礎知識と栄養指導の講習に、保護者達は熱心に聞き入っていた。





朝10時から午後5時まで、1日で受診した選手は724人。当初は800人以上を予定していたが、インフルエンザの流行もあり予定をやや下回った。この中で12人の選手にOCDが見つかった。また5人が疑わしい症状と診断された。講習を受けた保護者は192人だった。
検診の「その後」が重要

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