大きな関節、背骨と骨盤の柔軟性を高める棒、「サプルバット」ってなんだ!?

2019.02.08

柔軟性を身につけるためには毎日少しでも続けることが大切



――そもそもの質問になりますが、なぜ柔軟性が重要なんでしょうか?

「地面からのエネルギーを関節を介して手足などの末端、野球の場合はバットやボールに伝えることになりますけど、その時に関節がしっかり動かないと力の伝達ができないんですね。
少し矛盾するんですけど、1球だけ投げるのであれば(関節は)多少動かなくても力は伝わります。ただ、野球は何度も繰り返し同じ動きをしますし、再現性が求められます。そうなってくると関節の可動域が狭いと、関節を動かしている筋肉に局部的に負担がかかって疲労がたまって故障に繋がります。そういう意味では高いパフォーマンスを発揮し続けるために重要ということになると思います」

――ストレッチをやるなら年齢が若ければ若いほどいいということになりますか?
「もちろんそうなんですが、柔軟性はさっきも言ったように先天的な部分よりも生活習慣、運動習慣の影響が大きいと思います。まずは体、関節を動かす習慣をつけること。そして継続することです。回数は何回でもいいので、例えばお風呂上りに必ず何かストレッチをする、テレビを見ながらやる、5分くらいでも全然構わないので、とにかく毎日少しでも続けることが重要ですね」

――チームとしてやるには練習の前にみんなで揃ってやる、といったことも習慣になりますね。
「ただ、静的なストレッチは運動前にはやらない方が良いと言われています。筋肉の反応が悪くなるんですね。だから練習前には動かしながら可動域を広げるような運動をやった方がいいですね。それも難しく考えなくてよくて、例えば大股で歩くだけでも股関節の可動域は広がります。立つ、座るを繰り返したり、寝た状態から立ち上がるのでも脚や背中のストレッチになります。静的なストレッチは練習後の整理運動の中でやる方がいいですね」

――ジュニアの年代の指導やストレッチという意味で他に気をつけておいた方がよいというようなことはありますか?
「まずは安全管理と、次に楽しんでもらいながらやることでしょうか。揃ってやらなくても、遊ぶ動きの中でもストレッチになるものはいっぱいあると思います。
トレーニングという意味では強い負荷ではなく、多少の強度をかけることはやった方がいいです。柔らかさがあっても、強さが出てこないと出力は大きくならないので。例えば走っていて瞬間的に止まる、(肩から)腕を動かしていて止める、などはいいと思います。これで十分に関節が強くなるトレーニング効果があります。
ちゃんと止まれる、ブレーキがあるから大きな力が出る。逆に言うと制動力、ブレーキがないと大きな力が出せないということでもあります。そういう止まる動きを取り入れていくといいと思いますね」

なるほど。非常に参考になりました。貴重なお話、ありがとうございました。

*次回は実際にいくつかのスットレッチを動画で紹介します。

(取材:西尾典文/写真:編集部)


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